奏でる調べが教えてくれること

「人と人の間には響きあう波がある」
お友達のベーシストさんが、
そう話してくれたことがあります
 
音叉が共鳴しあうように、
人の間にも響きあうものがある
波が合わなければ何の反応も起きないし、
共鳴する関係なら高らかに歌い上げる
ミュージシャンらしい説明が分かりやすくて、
ストンと腑に落ちた感じがしました
 
それぞれの違いは、
小さな差かもしれません
それでもその差を越えようと何かを変えるのは、
心を力で曲げることになってしまう
合う、合わないってそういうことだから、
ムリしなくていいんだよ
そう教えてくれた言葉でした
 
力で人を曲げるのは確かにムリな話です
でも人と人の関係は、
時と共に変わるものでもある
バラバラの音が徐々に調和する関係って何だろう?
ずっと気になっていました
 
傾聴、というものがあります
心を傾けて相手の求めを聴くこと
ここでは答えは相手の中にあるのだそうです
人を変えるのは、
それが自分であれ他人であれ、
答を押し付けることにほかなりません
 
もし相手の思いに耳を傾けて、
寄り添うことが出来るなら
自分の求めも素直に相手に届けられるのなら、
いつか奏でる調べを和することも、
不可能ではないのかもしれません
 
寄り添うことは、
ただそこにある安心をあげること
解釈をせず、
そのままが最上であると知ること
相手も自分も変わる必要はない
 
そこに立つことができて、
初めてスタートなのかもしれません