世界でいちばん美味しいもの

どんなに贅をこらしていても、
濡れたダンボールみたいな味と感じたり
ふつうに見えるものが、
何にも代え難い美味しさと感じたり
 
違いはこころ
本当に美味しいものは、
こころの添えられたもの
そう思います
 
 
 
人生最後の食事で何を食べたい?
そんなお話をしたことがあります
いろいろ思い浮かぶけど
子供の頃に味わった記憶、
やっぱり大きいみたい
 
最初に思い出したのは母のクリームシチュー
父が洋食好きだったのもあって、
よく食べました
 
お手伝いしたときに知ったけど、
ルーは使ってない
小麦粉とバターと牛乳
手間をかけて作ってくれて
美味しかった
 
わたしが小学2年生の時から、
お仕事もしてたから
疲れて帰って晩ご飯の支度
高校ではお弁当だったから、
朝早く起きてのお弁当作りも
毎日たいへんだったと思います
 
 
 
一人暮らしをするようになって、
自分でご飯やお弁当を作ったりして
毎日作るのがどれほどたいへんか、
分かるようになりました
 
食べるのが自分だけだから、
モチベーションぜんぜん上がらない笑
毎日食事の支度するのは本当にたいへんです
文句なんて言ったらバチがあたりますよね
 
思い返すと、
レトルトのカレーで晩ご飯もあったけど
でもそれも、
同じものを一人で食べるのとは、
なにかが違いました
 
きっとそこに、
ただ出てくるのとは違う、
少しでも美味しく食べさせてあげたい
そんな気持ちがあったから
そう思います
 
 
 
たぶんわたしがいちばん美味しいと思うのは
大切な人のこころが入ったもの
たとえそれが簡単なものでも、
見た目に特別なものでなくても
世界でいちばん美味しくて、
何よりも贅沢な味
 
人生の最後で食べたいもの
料理が何か?
それももちろん大切だけど、
もっと大切なものがある
それが答えかなって、
そう思うのです

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